【6−1】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 1960年の夏、はじめてローマのシスティナ・チャペルを訪問したの。その時、ミラランジェロ・ブオナロ−ティ−の生活の習慣を知りたいなって思ったわ。この偉大なフレツェ人は、システィナ・チャペルの丸天井に絵を描くのに、4年の歳月をかけました。その大部分を、カギをかけたドアの中で、一人で過ごしました。すでに若くしてミケランジェロは、高尚な仕事は、秘密のうちに行われなければ不可能であると気がついていたの


 この事を思う時、私は、秘密(serecy )の持っている力をもう一度思い出したのです。それは、先にお話しした私の本「ピーターと言う男」とも関連があったわ。あれを書いたとき、わたしはその「秘密の効力」を体験したの。ラフなアウトラインが出版社に認められたとき、私は、この本が完成してしまうまで、この仕事の事はできるだけ秘密しておくべくだと直感したの。


 今、振り返っても秘密にした方が良かった理由を、二つほどあげれるの。だって、著作するのに必要な創造力って、とってもデリケートな植物のようよ。失望されたり、非建設的な批評があると、すぐにしおれてしまうの。


 それからね。他の人達の考えがかえって私の考えを混乱させ、著作でとっても大事な深いところの内的な確信を混乱させてしまうの。多くの著作家も、記事や本のアイデアがあまり早く知られてしまうと、著作のアイデアを得る能力が急に低くなっちゃう事に気がついているわ。


 アーネスト・ヘミングウェイは、「The sun aloso rises.(日はまた昇る)」の原稿を書いていた時の、トラブルについて書いていたわ。舞台設定は、オーストリア・アルプスのスクランズ村だったの。ある冬の暖炉のそばで、彼は、書きかけの小説の一部を、声を出して他者に聞かせるミステイクをしてしまいました。


 彼にとって、その時否定的な批判が問題になったのではなくて、思慮のない賞賛をあびた事が、彼の批評的な判断にダメージを与えました。彼は 「A moveable feasr(移動祝祭)」の中で、その事を書いているわ。


「彼らが、「わおー グレイト! アーネスト。これ まじに グレイト!」って言った時に、私は、「彼らは気にいってるけど、何が問題なんだろう。」と考えずに、わたしは大喜びになって、しっぽをふりました。もし、私にプロの作家としての自覚があったなら、彼らに読み聞かせはしなかっただろう。」


  芸術の中で、私は秘密にしておく事の力を発見したって話しよ。それから、私は、創造的な祈りについても、秘密にして祈る事の力を知る事になったの。


つづく


【6−2】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 イエス様は、マタイ5章から始まる山上の説教の中でも、この「秘密」の中にあるミステリアスな霊的パワーについて、明かされているわ。


マタイ6:3 あなたは、施しをするとき、右の手のしていることを左の手に知られないようにしなさい。

マタイ6:4 あなたの施しが隠れているためです。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。


 慈善の施しや、良い行いの谷、イエス様は特に、「祈り」と「断食のような霊的訓練」にも、この秘密の原理を適応されましたよ。


 ひとりの男が、このイエス様の言葉を、文字通り受け取ったの。そう、あのジョージ・ミューラーよ。その結果が、あの世界中を驚かせた 「prayer power 祈りの力 」のストーリーなのね。


 現実的なビジネス・マインドを持ったドイツ人のミューラー。彼は、孤児院がちょっとしかなかった19世紀のイギリスに、孤児院を建設しなければならないと言う信念にとりつかれたのよ。


 彼が現実的なビジネスの背景を持っていた事を考えるとね、めっちゃ驚きを覚えるのは、この孤児院建設の資金集めに彼が決めた方法が、「secret prayer 隠れた祈り」だったって事。おどろき〜〜。どんだけ〜〜。


 一つ  資金を直接懇願しない。寄付金を得る方法は、祈りのみ。職員の誰も資金を
     必要としている情報を人に知らせるな。


 一つ  寄付があっても、寄付者の名前も秘密にして公表しない。プライベートの
     その人にお礼を言う。この孤児院建設を宣伝するのに目立った名前(有名人)     を用いない


 一つ  外見的にはとてもむつかしい必須条件に見えるのにかかわらず、決して借金し     ない。
     すべての請求には、キャッシュ(現金)で支払う。


 そしてジョージ・ミューラーは、毎日、毎日祈りのために1時間を費やしていたの。


つづく



  【今日の 英文読解】

  In spite of these seemingly unpromising preconditions,

no debt were to be incurred-

all transactions were strictly cash



  ま、状況を外から見たら できそうもない必要条件に見えるにもかかわらず

  全く借金をしない。

すべての取り引きは、厳密に、キャッシュで清算だ。


【6−3】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳

 パンクチュアル(時間厳守)。そう、まるでスイス製の時計のように、ジョージは時間が来たら。彼のお部屋にリタイアして引っ込んだの。ジョージは、ひざまずきました。主との交わりに心を集中しました。そして、彼の願い、彼の希望、彼の夢、彼の仕事、孤児達の必要を、注ぎだして主に申し上げたの。


 また、毎週一回は、彼は、彼の全ての仲間と一緒に、密室に集まって祈りの時間を持ったの。


 このチェレンジングなミューラー方式は、否応なしに人々の心に訴えるものがあったの。ミューラーが公表を嫌ったにもかかわらず、この孤児院のニュースは広まっちゃったの。そして、人々は、熱心に寄付をしてきたわ。


 借家がひとつに働き人が二人、そして43人の子供達とのスタートだったわ。でも、それが、2050人の孤児達になり、5つの新しい建物が建って、ワーカーも110人を超えるようになったのよ。


 ジョージの生涯を通して、トータルで12万1千人の孤児達が収容されました。そして養われ、教育を受けました。また英国貨幣で150万ポンドが与えられました。(ミューラーは、すべての収支をとても丁寧に記録してたのよ) この事業は、信仰の記念碑として、なおも、生き続けているの。そして、この事業の心臓部分は、「 隠れた祈り 」よ。


つづく


<よっちゃん註>
この昔の 150万ポンドって 現在の円の価値で考えると 300億円以上では

【今日の英文読解】


Mueller kept careful records of every transaction.

ミューラーは、すべての収支を、それは注意深く記録してたのよ〜。

The work is still going on as a monument to faith.

そして、ジョージの働きは、信仰のモニュメント(記念碑)として、
なおも、続いているわ。

And at its heart was Prayer in Secret

そして、この働きの中心部分は、「隠れた祈り」だったの。


【6−4】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 福音書の中を、イエス様と共に歩んでみて。イエス様ご自身も、この「隠れた祈りの原則」で行動されてるのに気がつくわ。ほら、ライ病人を癒やされた時のこと。イエス様は彼にこうおっしゃったのよ。

 
 「気をつけて、だれにも何も言わないようにしなさい。・・・・」(マルコ1:43−44)


 それから、ヤイロの12歳の娘を生き返らせた時の事よ。少女の両親は、喜びでおかしくなりそうだったでしょう。「イエスは、このことをだれにも知らせないように厳しく命じ」(マルコ5:43)になっったわね。


 「隠れた所の祈り」は、二人づつの祈り、小さなグループの祈りと矛盾しないわ。イエス様が、ヤイロの娘を生き返らせた時には、その部屋には、少女、少女の両親、ペテロとヤコブとヨハネ、そして、イエス様の7人がいたでしょう。そのようなグループの体験から、イエス様は、「もし、祈りの部屋での祈りが、部屋の外に知らさず隠れた所の祈りとなるなら、その祈りはさらに力を増す。」と言っておられるような気が私はするのよ。


 私はイエス様の働きについての記事を最初に読んだ頃には、こう思ったのよ。「イエス様がその奇蹟を秘密にしておきたいと思われたのは、熱心な群衆を制しきれなくなって困っちゃうじゃない。それに、その事が伝わって、時がまだ来ないのに、みんながイエス様を十字架にかけようとしてしまう。」


 でも、今、わたしはイエス様がそれらを秘密にされようとしたのには、もっと大きな理由があると思うの。祈りの答えは、その体験をこの世の論評にさらす事によって力を失い、無に帰する事だってあるのじゃないかしら。


 イエス様が単なる大工の子じゃないかと思われた、あの故郷の街、ナザレでは「イエスは彼らの不信仰のゆえに、そこで多くの奇蹟をなさらなかった。」(マタイ13:58)とあるわ。


 このような事がキリストご自身に起こったのですから、わたしたちにはどんなに容易に同じような事が起こるのでしょう。


 イエス様ご自身は、どんなにか「隠れた所での祈り」を好まれたかわからないわ。イエス様は、「朝早くまだ暗いうちに起きて」(マルコ1:35)祈るために外に出て行かれるのが習慣だったわ。パレスチナは小さな家が、混み合っていたので、そうしないと、プライバシーと静かな場所を見つける事ができなかったのね。


 イエス様が、12弟子をお選びになった時もような重大な決定をなさる前には、イエス様は、ただ一人で徹夜の祈りをされるのが常だったわね。ほら、公生涯のはじめには、御霊に導かれて、40日40夜 荒野にひきこもって祈りに集中されました。


 イエス様は、力が必要であること、そしてそれを隠れた所で得る事ができるのを知っておられたのね。


つづく


【今日の英文読解】

He knew that power was needed ; in secret He find it.

イエス様は力を必要である事をご存知だった。そして、イエス様は 隠れた所でそれを発見された。


How Jesus loved to pray in secret Himself!

イエス様ご自身、隠れた所でお祈りになる事をなんて好んでいらっしゃったでしょう。




【6−5】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 ほかにも理由があるわ。イエス様が、こんなにも隠れた所での祈りを主張された理由ね。お祈りのリアルなパワーは、わたしたちの霊が、神様の霊に触れた時に流れ出るよね。この事は、礼拝のなかでも、祈りのなかでも同じよね。


 ヨハネ4章24節
神は霊ですから、神を礼拝する者は、霊とまことによって礼拝しなければなりません。


 隠れることは、わたしたちが霊的に祈るのを妨げるものを取り除いてくれるわ。ちょっと考えて見て。例えば戸を閉め切って自分のお部屋の中で祈る時よ。わたしたちは人前のように、もったいぶることもないし、気取ることもないし、見せかけもいらないでしょう。ひとりで居る時のほうは、神様の御前で、率直で正直な態度でいられるって事よね。


 それからまた、わたしたちの気を散らすものね。玄関のピンポン、電話のベル、クリーニング屋さん、こどもたち、、、、これらを祈る時には、シャットアウトしないといけないわね。


 神様は、わたしたちが、自分の意志や感情を御霊さまに支配してもらって、精神を集中して神様を礼拝する事を求めているのね。分裂した散漫な心で祈るのは、神様にとって受け入れがたい事なんでしょうね。


 また、わたしたちの「霊的バランス・シート(貸借対照表)」の問題があります。私達は良い行いをすると、すぐにそれを宣伝したり、見せびらかしたり、名声も得て、それを使い果たしてしまいます。また、価値のないように見えるものや、悪い行いの方は、逆に私達は隠します。それで、悪い行いの「名声」(借り方)に残り積み立てられます。霊的にわたしたちは、借り方が大きくて、慢性的に破産状態なんです。

    借り方             貸方
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
    名声               良い行い
    宣伝
    見せびらかし

         借り方  >  貸方

           ( 霊的破産 )

 イエス様は、わたしたちにおっしゃいました。もし、わたしたちが心から実を結ぶ人になりたいのならば、バランスシートを逆にしないといけません。 わたしたちの弱さ、欠点、罪を公に告白する事によって、アンバランスなバランスシートから脱却しなければなりません。一方、貸方の 親切や良い行いは、隠してないしょにしなければなりません。その結果、   借り方 < 貸方  に なって 力がうちに蓄積されます。


 こうして、隠れた所で力の貯蔵所がいっぱいになると、イエス様がお約束くださった神様の「報い」を体験するようになるわ。 つまりね、わたしたちの生活の中に、日々の出来事の中に神様が臨在して、祝福をたくさん受けるわ。


つづく


【今日の英文読解】

There is also the matter of our spritual balance sheets.

わたしたちの スピリチュアル・バランスシート(霊的な貸借対照表)に 問題大ありよ。

Jesus told us that if we want to become fulfiled and productive persons,
we must reverse the process.

イエス様はおっしゃいました。もしわたしたちが願いをとげ、実を結ぶ人になりたいと望むなら、その順序(見せびらかしの順序)を 全く逆にしないといけません。



【感想】

いやー わたしたちって、ほんのちょっとの 良い行いが 貸方なのに
借り方には、大きな自慢や 見せびらかしがいっぱいの霊的破産なんですね。
どうしましょう。



【6−6】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


  隠れた所の祈りから祝福がどんあだったかを証しできるようになるのは、きっと、「隠れた所の祈り」が答えられてから、ずっとずっと後の事になるのでしょうね。ですから、私は、今、ストー家(もちろんこれは本名じゃないけど)について、私が祈ったことを証しできるの。


 それは、ある秋の出来事でしたわ。うちたちの子供達もまだ幼かったの。ストーさんを知っていたのは、彼は息子の学校の先生でした。ほんとうに献身的な先生でしたよ。少ない給与で無欲に奉仕する市民の鏡みたいな人でした。


 ストー先生ご夫妻には、子供が五人いらっしゃいました。そして、この大家族には小さすぎる家に住んでいたの。経済的にもぎりぎりだったわ。ストーさんたちは地域の行事にはいつも頼りにされたけど、彼ら自身は、必需品にも事欠く状態でした。豊かな生活をしている人達が当たり前と思っているぜいたく品は何も持っていませんでした。


 ですから私達の家族の団らんの時に、ストー家のために祈るようになりました。私達は、イエス様にお尋ねしました。「 主よ。あなたが私達にストー家のために、させたいと望んでおられる事があるでしょうか?」


 その答えを長く待つ必要はありませんでした。私達は、昔読んでほとんど忘れていた古い小説を、もう一度読むように示されました。ロイド・C・ダグラスの「 心のともしび(原題 The Maginificent obsession)」でした。


 この物語の記憶が新たになって、わたしたちは思い出したの。彫刻家のランドルフは、イエス様の山上の説教でおっしゃったようにしたの。誰にも気づかれずに、惜しむ事なく捧げました。そうしたら、仕事に新しいエネルギーが与えられたの。平静な人間関係や、答えられた祈りを通して、力が彼の生活の中に流れてきたの。


 彫刻家は、お金や名声を願い求めたのではなくて、彼の仕事のために祈りました。「ひとつの素晴らしい彫刻をする能力」を願い求めました。 ランドルフの祈りは豊に答えられて、彼は才能豊かな彫刻家になり、とうとう名声も、物質的な豊かさも与えられました。 ダグラスの本の中の「秘密にする秘訣」は、他の人達も伝えられ、同様の素晴らしい結果に終わりました。


 この物語は、私達家族にストー家のクリスマスを計画する事を決断させました。そして、その計画を、ストー家にも他の人達にも秘密しておくようにしたの。ほかにも、基本的な規則を作りました。できるだけたくさんのプレゼントを用意すること。昔ながら流に焼いたケーキやクッキー。ピカピカの金属やリボンのついたクリスマスの飾り、お菓子で飾ったクリスマスツリーなどなど。そして、わが家の子供達は、それぞれにお金を貯めるか稼ぐかして、少なくとも贈り物を一つ、ストー家の人達のために用意する事にしたの。


 クリスマス・イブの日までに、大きな段ボール箱が、贈り物で溢れるようになりました。そして、手紙をそえて、次のように説明したの。これらの贈り物は、ストー先生たちが絶えず献身的に人々にどれだけ多くの事をしてくださったかを伝えるものであること。そして、この贈り物は、イエス様ご自身からのもので、他の名前は必要ない事。 贈り物の一つ一つに、神様がストーさん達家族を豊かに祝福してくださるように祈りがこめられている事。 そして、私達は、その箱をそっと、ストー家の玄関の上り段のところに置いて置きました。


 隠れた所での贈り物と祈りは、驚くほど答えられました。ストー家では生涯で、最もすばらしいクリスマスを送ったと、私達の耳にも入りました。それからストー先生は、今までより給料の高い、より高い地位を得ました。


 突然、その地域全体が、ストー先生たちの献身的な奉仕に感謝を示し始めました。ストー家の子供達は、そzれぞれに大学に行く方法を見つけました。そして、この体験で、わたしたち全員も祝福されたのです。


 この「隠れた所の祈り」の第一条件は「秘密」ですから、個人的な体験を超えた証しを得る事は、そんなに容易ではありません。


つづく


【今日の英文読解】

All of this led to oura deciding to make the Stowes'Christmas a family project.and keep this a secret from Stowes as from everyone else.

 これらの全部の事は、私達家族にストー家のクリスマスを計画する事を決断させました。そして、その計画を、ストー家にも他の人達にも秘密しておくようにしたの。


The box was then left on the Stowes' doorstep.

その箱は、ストーさんの家の階段の上り段に置かれたの。





【6−7】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 ジャネット・リッター(本名じゃないの。彼女の秘密を侵害できないからよ)が、召されて後に、はじめて、家族と親しい友人達は、「 隠れた所の祈り 」が、彼女の生涯で、どんなに力強いファクターであったかを知ったのよ。


 ジャネットは、成功したニューヨークのジャーナリストと結婚したの。でもね、ジャネットは、40歳になって、アルコール依存症になってしまったの。最高の専門家もジャネットを治せなかったの。そして、彼女の敗北と自己嫌悪は、奇妙な形をとったの。


 ジャネットの夫が、パークアベニューのアパートに帰ってくると、ジャネットは意識を失って、奥まった部屋の床に倒れているの。ジャネットはお酒を飲んでいる間に罪悪感にとらわれて、彼女の奥まった部屋を掃除しようとするのですが、そのためにやけになって気絶するまで掃除するの。


 結局のところ、その奥まったお部屋が、ジャネットがリリース(解放)されるカギになったの。ジャネットの話してくれた断片的なお話しをつなぎあわせて話してみるわね。




 「ある特別な日、ジャネットは絶望的な心の葛藤に、ベッドに横たわっていました。
A.A.(アルコホリック アノニマスの団体)のおかげで、彼女は、二ヶ月間の断酒に成功していました。その朝、彼女は、一口だけでいいからお酒を飲みたいと言う衝動に負けそうになっていました。


 一口飲んでしまえば、その後、百口飲んだとしても、満足できない事を彼女は知っていました。 < God help  me! > 神様、助けて。私は、もう二度と、夫や子供を失望さえる事ができません。彼女は、叫んだの。


 彼女のかたわらには、ひとんど開かれる事がない白い革表紙の聖書が置いてありました。彼女は、その聖書を開いたの。そして、たまたま開いたのは、イエス様の山上の説教の箇所でした。彼女の目は<奥まった部屋 closet >って言葉に留まりました。その瞬間、そのことばが彼女の注意をひきつけました。 <Closet クローゼット
奥まった部屋 ?

  But thou,when thou prayest,enter into thy 【 closet 】

 and when thou hast shut thy door,

pray to thy Father which is 【in secret】

and thy Fater which seeth in secret shall reward thee openly.

(マタイ 6章6節)


 クロゼット(奥まった部屋)で祈りなさいって。なんでよ。ジャネットは、ぜんぜんわかりませんでした。でも 「クローゼット」って単語は、彼女を磁石のように引きつけました。 彼女は 知らず知らずのうちに、家財の間にちじこまっています。ただこの時には、彼女は、彼女を束縛するものから リリース(解放)されたいと祈っていました。


 それから、イエス様が約束された reward 報いが、ジャネットに与えられました。ジャネットは、アルコールの誘惑から祈りによって解放されました。その上、彼女はとっても魅力的な女性になりました。彼女の死後5年たっても、友人達は彼女の事を話す時には顔を輝かせます。


つづく


 【きょうの英文読解】

 Only this time,she was praying, praying for release from her bondage.

このとき、彼女は ただ祈っていたのよ。
 彼女の ボンデイジから リリースしてくださいって。


 "God heip me." she cried. "I can't let my husband and children down again.

「神様 助けてよ わたし、もう 夫も子供も失望させられないわ」
 彼女は 叫びました。



【6−8】祈りの冒険/キャサリン・マーシャル よっちゃん珍訳


 このジャネットのお話しの詳細は、話す必要はないかもしれませんね。私たちが知っているのは、彼女がイエス様に叫んだ朝から、イエス様の力の方式が、ジャネットのガイドになったと言う事よ。


 ジャネットは、自分自身と、自分が持っているのものの一部を、ひそかに与える事が、彼女の命を若返らせる土台を形づくることを知ったのね。


 次ぎに、たまたまだったんけど、ジャネットについて明らかになった二つの事を話しましょうね。ニューヨークの私立学校が、スラム街から、一人の優秀な少女を選び出すように指示を受けました。選ばれた少女は、返済不要の奨学金で、学校へ通えるのです。そして、彼女には、奨学金を寄付した恩人が誰であるか、知らされませんでした。


 気管支炎を患っていたニューヨークに住む独身の友人。その友人の戸口に、毎日おいしいスープと、トレイにのったごちそうが届けられました。届け人は、依頼人を告げず、トレイにも名前はありませんでした。このケースでは、その友人が、贈り主はジャネットではないかと問い詰めて、ジャネットもそれを認めたのでわかりました。


 疑いもなく長い間、大小さまざまな親切な行為が続けられたの。そして、それらはみな秘密になされました。しかし、その報いは非常に公然と与えられたので、ジャネットの良い影響は、ますます広がっていくわね。さらに、ジャネットの性格に、すべての女性が憧れるような、なんとも言えない女性的な魅力が加わってきたの。


 わたしたちがよく体験するように、もし、自分自身の祈りに力が無く、効果が現れないと感じるなら、イエス様が私たちに与えてくださった「祈りの方式」を調べてみたらどうかしら。世界は、隠れた所での祈りから生まれ出る集中的な力を、とっても必要としているわ。


 6章 「隠れた所の祈り」おわり